雑記ブログ

「新幹線殺傷事件」に思うこと

12月18日、昨年6月に起きた東海道新幹線車内での乗客3人の殺傷事件への判決が出ました。犯人の小島一朗被告(当時22)には(本人が望んだ通り)「無期懲役」の判決が下されました。判決を聞いた小島被告は、突然「控訴はしません。万歳三唱します」といい、叫ぶような大声で法廷で万歳三唱をしたそうです。

犠牲となった梅田耕太郎さん(享年38歳)は東京大学工学部から東京大学大学院に進み、京セラを経て外資系科学メーカで活躍されていた超エリート。息子トムにとってはOBに当たり、事件が起きた昨年ごろは梅田さんのご不幸を悼む声が学内でも多く聞かれたといっていました。梅田さんはいわゆるガリ勉タイプではなく、勉強もスポーツも人柄も素晴らしく秀でた方だったそうです。

私自身も、東京出張の度に利用する東海道新幹線の「のぞみ」車内でそのような凄惨な事件が起きたと思うと、しばらく新幹線を利用する気になれませんでした。どうしても、の場合は3人席は避け、通路側を利用するようになりました。

犯人の小島一朗被告の生い立ちに関する記事も読みました。事件犯行当時は22歳、今の息子と同じ歳です。育てにくさを感じた母親が5歳の時に医師に診せると、「アスペルガー症候群」と診断されたそうですが、「そんなの大きくなれば自然に治る」と放置され適切な医療行為も投薬もなされなかったそうです。やがて育てにくさから親からは育児放棄(ネグレクト)され、中2の時に姉との待遇の差にキレて親に暴力をふるい警察沙汰に。これが父親との決定的な断絶を生み、以降は親元を離れて暮らすことになったようです。一時就職して社会人としてやっていた時期もあったようですが、アスペルガー特有の特徴によるものか職場でいじめにあい、これがきっかけでひきこもるように。

そして事件の前夜、断絶している父親の寝室の外で、寂しげな声で一言「おとうさん」と呼びかける小島一朗被告の声を確かに聞いたと、父親が証言しています。ドアを開けるとすでに姿はなく、ドアを閉めてそのまま眠りについたそうです。その時、この父親が息子を追って姿を探し、声をかけてやっていたら、今回の事件は起こったのだろうかと思ってしまいます。

人の命を奪うなど絶対に許されないことですが、ここまで被告を狂気に走らせた生育環境とはどのようなものだったのだろうと想像すると胸が痛みます。アスペルガーであっても、この世にたった一人の我が息子を見捨てるとは、どういう心境なのだろうか。

人は生まれて成長していく過程で、親の愛情が絶対不可欠の栄養素である時期があります。「親に愛された」という記憶や感触が、その後の自己肯定感や自己の存在意義、アイデンティティの礎となっていきます。そしてホルモンバランスが変化する中学生に現れる奇行・愚行などを「中2病」などと総称して親は手を焼きますが、叱ったり見捨てたりするのではなく、どこまでも愛情をもって見守ることしかないのだろうと思います。

「刑務所で一生暮らしたい」という22歳の若者の絶望から生まれた希望と、そのために殺人も辞さないという狂気、そしてその犠牲になった梅田さんやご家族の無念を思うと、「親になること」「親でいること」の重責を、改めて感じざるを得ません。

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