10. 東大生の浪人時代

東大生の浪人時代(5)~東大二次試験の親の心得~

浪人生活に突入したトムでしたが、4月に実施された予備校主催の全国模試の結果を改めて見返してみると、東大理科Ⅰ類の合格判定は既にA判定を取っていました。つたない記憶を頼りにブログを書いているので、良い判定が出始めたのは夏休み明けかと思っていましたが、そうではない、と夫に指摘されました😓

今この模試の結果を見て思うのは、大学受験、特に東大受験とは、本番でいかにメンタルを強く保てるかという一点だけなのだという事です。実力はあっても、それを本番で発揮できるか否か。当たり前といえば当たりまえですが・・・

これを教訓に、2度目の東大二次受験では試験日の2日前から上京し、ホテルにチェックインした後はトムが過ごしたいように過ごしました。もちろんホテルの部屋は別々に宿泊。一人になりたければすぐに独りになれるよう配慮しました。チェックインした日の午後は、本郷キャンパスの学舎を一緒に下見して回りました。もちろん今回は湯島天神にもお参りし、絵馬を書いて合格を祈願。

ところがその翌日(つまり本番の前日)、トムは「頭痛がするから病院に行きたい」と言い出したのです😳

トムは冬になると持病の副鼻腔炎が悪化し、下を向いていると鼻水が垂れて集中ができなくなるという致命的弱点がありました。薬を飲むと副作用で頭がボーッとしてしまうので、薬も飲めません。

本番前日の事で、慌てて東大付属病院に行きましたが、ロビーは順番待ちの患者さんで溢れかえっています。そもそも東大付属病院とは重篤な病状の患者が大多数なのだとこの時初めて知りました。鼻炎などで受信する人などいないのです。しかし「東大受験生」だと察知した受付の女性の方が、なんと特別にドクターに診察を予約してくれようとしました。しかし待ち時間がものすごい事になりそうだったので、感謝しつつも丁重に辞退して東大病院を後にしました。

代わりに最寄りの薬局に行き、症状を説明して薬局のおじさんに薬を選んでもらいました。

するとその薬局のおじさんは、トムが明日は(東大)受験だと聞くと、熱心に慎重に、眠くならない薬を選んでくれて、更には「生姜湯の粉末」と、「のど飴」までおまけにつけてくれたのです。そしてその時に頂いた言葉が今も忘れられません。

「きみは、未来のここ(本郷)の住人だからね。未来のご近所さんだ。待ってるよ!」 

不安でいっぱいだった母子は、薬局のおじさんの優しさ、温かさに触れて、一気に緊張がほどける思いでした。おじさんに頂いた薬は、非常によく効きました。お蔭様で試験本番では鼻炎はピタリと収まったそうです。神経性のものもあったのかもしれません。おじさんの言葉通り、現在は本郷の住人になりました。言葉の威力とは凄いものです。後日トムとご挨拶に行き、大変喜んで頂きました。

という事で、受験前の2日間はドタバタでしたが、そのドタバタのお陰でトムの肩の力が抜けたのかもしれません。本番では実力を存分に発揮できたのでした☺

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