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11. 東大生の新入生時代

東大生の新入生時代(1)~東大入学式の日~

4月12日。私は前日から上京してトムのマンションに泊まり込んでいました。トムは事前に購入しておいたスーツにネクタイを着けて、私はトムの入試の間に買ったワンピースを着て、二人でマンションを出発しました。

外はまだ少し肌寒いものの、空気の澄み切った綺麗な晴天に恵まれました。夫は式当日、名古屋から新幹線で移動し、九段下の駅で待ち合わせました。そして3人で日本武道館への道を歩きました。約3000人の新入生とその保護者達が、九段下から日本武道館へと続く歩道を、途切れる事なく歩いていきます。どの親子も穏やかな笑顔です。歩道の脇の桜並木の桜は美しく咲き誇り、ところどころ薄ピンクの花びらが舞い散る中を、私達は一歩一歩、踏みしめるようにして歩きました。

「こんなところに連れてきてくれて、ありがとう。」

私は思わずトムに言いました。トムは穏やかに笑っていました。

武道館に近づくにつれて歩道の脇で、TV局の取材班が新入生とその親をつかまえてインタビューをしている光景があちこちで見られました。スーツ姿の新入生と、その横に控えめに立つ礼服の母親や父親達。カメラとマイクを構えた取材クルー2~3人に取り囲まれて、緊張気味に質問に応えています。他にもカメラを手にしたマスコミ関係者の放列が敷かれている箇所もあり、とても驚きました。日本の最高学府への世間の注目度の高さを、改めて実感したのでした。

日本武道館に着くと、式開始前40分でしたが既に人でごった返していました。新入生は別の入り口で受付するため、トムと私達は分かれて入場しました。保護者席は既に満席で、2階の高層席しか空いていません。新入生1名につき同伴者は2名までとなっていて、あらかじめ「入場許可証」のようなものが2枚郵送されてくるのですが、実際には入場の際にそれを厳密に確認している様子はなく、現に隣に座ったご家族は、両親と祖父母、弟の5人で来られているようでした😅

10時20分から式は始まり、東京大学音楽部管弦楽団によるワーグナーの「奏楽」が演奏されました。東京大学管弦楽団は全国でリサイタルを行うほど人気が高く、愛知で開催された際には、ヴァイオリンを習うJK娘と一緒に聴きに行ったこともあります。とても学生集団とは思えないクオリティの高さで、演奏は素晴らしく、しばし酔いしれました。

式辞は、東京大学総長の五神(ごのかみ) 真氏が述べられました。20分くらいだったでしょうか。新入生に伝えたい事を、手元のメモを見る訳でもなくとうとうと、論理的かつ理知的に、よどみなく語っておられました。お名前からして神々しくて、ひたすら圧倒されました。

祝辞は、 ノーベル生理学・医学賞を受賞された大隅良典東京工業大学栄誉教授が述べられました。とにかく偉大な方々ばかりで、夫とともに圧倒され続けておりました。 

式の最後には東大運動会応援部の応援パフォーマンスがあり、とても楽しませて頂きました。

入学者数はこの年は全体で3120人。うち女子学生の割合は2割弱にとどまっています。東大は、「東京のローカル男子大学校」だと揶揄する声もある通り、出身校や性別が非常に偏っているからこそ、地方の女子学生を採りたいという意思を、明確に打ち出してますね。なんとこの年から地方出身の女子学生には、家賃補助が3万/月出る事になったのでした。

式が終わると大量の学生と保護者達が武道館の周りに吐き出され、同じ高校出身者のグループで固まって記念撮影などをしている生徒達が多数いました。トムは誰も顔見知りのいない中、しかし満足そうな顔で

私達夫婦は、「とんでもない場所に来てしまった」という戸惑いと、「こんな世界を私達に見せてくれて、ありがとう」という感謝が交錯する、実に不思議な感覚に包まれた一日なのでした。😅

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