中学受験塾への入塾のために個別指導塾に入る
小学校5年生の2学期(9~12月)は、近所の個別指導塾で、息子が苦手な「国語」と「社会」の授業を集中的に行ってくれる先生を探し出して、週2回で授業を組んでもらいました。元小学校教師の30代の女性が先生でしたが、カリキュラムや授業内容を見ると、これなら私でも教えられのでは?と思えてしまうような簡単な内容でした。トム自身は授業を楽しんでいる様子で、公文式以外に通塾経験がなく、個別指導の学習スタイルも初めてなので、新鮮だったのでしょう。「分かりやすい」とか「楽しい」と評しておりました。
コスパを考えると、やはり内容の割に料金設定が高いと感じましたが、私もフルタイムの仕事を持つ身なので、自分の代わりに勉強を教えてくれ、進捗を管理してくれるサポーターは心強いものがあり、受講を続けました。結構な出費となりましたが😓
さらに小5のトムは当時、放課後は学童保育に通っていたのですが、そこから通塾となると親または代理人の送迎が必須となるため、ファミリーサポートの主婦を雇って学童→個別指導塾へ送ってもらう調整も必要でした。
今から思えばファミリーサポートの制度がなければ、中学受験は成り立ちませんでした。市役所で延べ10人以上の援助会員を紹介してもらい、人海戦術で送迎をお願いしました。中には実家の祖父母のようにトムやJK娘を可愛がり、面倒を見てくれる60代の女性もいらっしゃいました。ちなみに今でも第三の「おばあちゃん」として交流があります。
…子育て、特に働くママの中学受験では、やはり母親のワンオペでは物理的にも精神的にも厳しいという事を痛感します。送迎や学習管理などはアウトソースするなどして、第三者との協働体制が必須であると実感しました。
中学受験塾の冬期講習を初体験
週末は私もトムの勉強(主に文系科目)を見ながら、9~12月の2学期を過ごし、ついに12月になりました。地元の最大手中学受験塾の室長と約束した通り、10日間の「冬期講習」に参加させて頂く事となりました。ちなみにこの塾は、年末・年始の3泊4日で豪華なホテルを借り切って、受験直前の6年生に「追い込み合宿」をする有名な塾です。(どこの受験塾でもそうかもしれませんが;)
大晦日のニュースでは、「年末の風物詩」として同塾の追い込み合宿の模様がTVで放映されるのですが、市内の豪華ホテルの大広間で、頭に「必勝」の鉢巻きを巻いた受験生(小学6年生)約1000人超が一堂に会して、一斉に勉強している様子は圧巻です。それを最初にTVで目にしたときは、
「ヒエェ、子どもも大変だなぁ~😅。」
などと呆れて見ていましたが、まさか自分もその場所にトムを送り込むことになろうとは、夢にも思っていませんでした。もしこの塾に入る事になれば、来年の年末には、そこにトムの姿もある訳です。
しかしまずは目前の、小5の12月に始まる10日間の冬期講習を乗り切る事が先決でした。個別指導塾で「国語」や「社会」を短期に履修したものの、こうした文系科目は、一朝一夕に成績が上がるものではありません。さほど学力の向上を実感する事もなく、冬期講習を迎えました。
私は仕事があったので車で送迎してやる事もできず、トムは毎朝早朝から一人で電車に乗って、遠方の都会の中学受験塾まで通う事になりました。帰宅は22時を過ぎる事も。重い鞄と昼と夜用の2食分の弁当を持って、毎日10日間通いました。まだあどけない少年が一人で、朝も夜もサラリーマンでいっぱいの満員電車に乗って、片道1時間をかけて都会の塾へ通うと思うと、それだけで心配でたまらない気持ちになりました。更に塾では、周囲との学力差が大きすぎてチンプンカンプンなはずです。
心身ともに相当疲れているだろうと思い、息子に初日の通塾の感想を尋ねると、
「すごく楽しい!」「絶対にこの塾に入りたい!!」 でした。
算数が好きな息子にとって「神」と呼べるような魅力的な講師がいたり、レベルの高い友達ができたり、と全く知らなかった世界を垣間見たようです。また一人で都会の塾まで通うという事は、本人からすると一種の冒険のような、ワクワク感があるようでした。
さすがは中学受験の最大手塾、勉強は楽しいものであり、塾には同じ目標を目指す仲間が大勢いるのだと、11歳の息子をすぐに魅了してしまったのでした。この息子の感想には私自身が驚きました。