東海地方の私立中学
中学受験塾では、小6の毎月の模試は、試験本番のシミュレーションも兼ねて名古屋市内の私立中学の校舎を塾が借り切て実施されました。
東海地方の男子校の最高峰は、泣く子も黙る「東海中学」です。中高一貫で、高校は毎年30人程度の東大合格者を出しつつ、国公立・私大医学部医学科へ進学率も非常に高いのが特徴的です。塾の最上位クラスの男子達の第一志望は、漏れなく決まって「東海中学」です。生徒には医師や弁護士の子息が異様に多いのもこの学校の特徴です。
男子の志望校は次に「滝中学」(共学)。ただし共学を嫌うご家庭では、対象外にする事も。当時新設されたばかりの「海陽中高」はまだ卒業生の実績もなく、全寮制が倦厭されて塾での志望者は少なめでした。
次いで「南山中学男子部」(東海中学と入試日が被るため、どちらか一択)、次に「名古屋中学」、「愛知中学」・・・と続きます。そもそも私立中学自体が少ないので、偏差値順に中学校を並べると、それがそのまま生徒の志望校になりました。
女子校のトップは「南山中学女子部」で「南女(なんじょ)」と呼ばれています。現役で難関国立大への合格者を多数輩出する、東海地方の女子校の最高峰です。南山学園は男子・女子ともに高校からの入学制度を廃止してしまったので、中学受験で成功しなければこの学園に入る事はできません。付属の小学校や大学もあり、小学校から大学までずーっと「南山」という筋金入りのお嬢様も少数存在します。
女子の志望校は次に「滝中学校」(共学)。男子の親は共学を倦厭する傾向が強いですが、女子の親は比較的寛容なイメージです。そして「愛知淑徳中学」「金城中学」・・・と続きます。
男子の思春期に女子の存在は本当に必要ない?
子供4人を東大理Ⅲ類にいれた、かの佐藤亮子先生も「恋愛は必要ない」と断言されておられましたね。その気持ち、非常によくわかります😅
特に男子のお母さま達は、「共学なんて」と最初から眼中に入れない方も多いように感じます。おそらく男子は年頃になり色気づくと、女子の存在が気になり、勉強そっちのけになってしまうと危惧する方が多いのだと思います。私も実はその一人でした。…しかしこの思想は、今から思えば考えものです。息子トムは結局男子校に進むのですが、13歳~18歳という人格形成期に、男子校という特殊な環境で6年間も女子との交流を断絶して過ごすことの弊害を、後から否応なく実感する事になったのです😓
「女のコとのコミュニケーションの取り方がわからん。
俺はコミュ障(コミュニケーション障害)かもしれん…..
だって中2からまともに女子と口きいた事ないんだぜ🤕」
・・・と浪人時代に息子が吐露した言葉が、彼の寂しい青春時代を物語っていました。
浪人が決定して予備校に通い出したとき、同じ教室に女子がいるだけで気になってソワソワしてしまう、とトムが言っていたのを可哀そうな気持ちで思い出します。
青春時代を野郎だらけのむさくるしい環境で過ごしたトムが、どうか大学デビューを成功させて、女のコとの青春を謳歌してくれているのを願うばかりです😅
各中学校の特色
毎月あちこちの私立中学で実施される「プレ入試テスト」に付き添い、様々な中学校を訪れました。待っている間の親達には、その中学校の校長先生や教頭先生らから「本校の教育理念」や「6年間のカリキュラム」などについての説明会が実施されました。これは大変ありがたかったです。部活で学校に来ている生徒達の様子も見る事ができ、学校の雰囲気や生徒達の様子がリアルに分かりました。
「あ、この学校いいな。先生達の表情がいいな」と思う学校に、結局トムは通う事になりました。学校のパンフレットや偏差値だけでは到底知る事のできない、校風や活気を感じる事ができ有意義だったと思います。学校を選ぶ際には、こうした「直感」も大切なのかなと思います。